中小島_寄付贈与型賃貸住宅(vol.1)
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弊社の経営理念は❝未来の子供たちの為に持続可能な循環型建築社会の市場創造を行うこと❞。
一軒でも多くの古民家(古い家)を未来の子供たちに残していくため、日々いろいろな活動を行っており、その一つが古民家(古い家)や空き家をリノベーションすることである。
弊社のリノベーションの特徴は、ただ新しく作り変えるのではなく、古いものだから持ち得る輝きや、時を重ねたものにしかない価値を見出し、古くさいではなく斬新と捉えて頂けるようなデザインではないだろうか。
そして、建てては壊すという住宅常識ではなくサスティナブルな住宅が常識化するべきであると考え、弊社の取り組みの一つとして2022年より「贈与型賃貸住宅」を開始。
今回ご紹介するお家は「贈与型賃貸住宅」の新たな取り組み「寄付贈与型賃貸住宅」である。
まず、「贈与型賃貸住宅」の仕組みについて。
入居して10年間は賃貸物件として、毎月家賃を支払いならがら住んでいただく。そして、入居して11年目以降から賃貸のまま住み続けるか、贈与で土地・建物を譲り受けるかの選択を入居者が自由にできる仕組みである。
「贈与型賃貸住宅」のメリットは5つ
1.空き家対策
全国的に空き家が増えてきている。空き家をリノベーションし、更に数十年、住めるお家にして新たな住人を迎え、空き家を1軒でも多く減らしていく。
2.子育て支援
贈与型賃貸住宅は10年間賃貸物件として住んだ後、土地・建物を入居者が贈与で土地・建物を譲り受けることが選択できる。
子育て世代の10年後、お子様方は高校・大学への進学時期であることを想定し、その時期に家賃の支払いがなくなり、少しでも子育てにお役立ちできれば幸いである。
3.マイホーム支援
賃貸として10年間住めば、その後はご自身のお家になる。 資金面での不安等でご自身のお家を断念された方の選択肢になれればと考える。
4.斜面地の活性化
長崎市内の空き家は「斜面地」に多い。斜面地にあるリノベーションしたお家に人々が住むことで、その斜面地の活性化に繋がる。
5.環境対策
当社のリノベーションの特徴は❝古いものと新しものの組み合わせ❞である。古いからと言って、壊すのではなく、まだまだ使用できるものは残していくことで、解体されるもの(ゴミとなってしまうもの)を減らしていく。
※「贈与型賃貸住宅」は当社が作った言葉で、仕組みであり、国や地方自治体の補助金制度などではありません。
そして、今回の❝寄付❞贈与型賃貸住宅とは・・・
空き家所有者の思いを、より形にするための仕組みとして考えたもの。
空き家所有者の空き家課題解決への選択肢としては、売却か賃貸か解体がある。
売却するにも売れない、賃貸するにも整えにお金がかかり管理していくことが難しい。
そして、空き家処分の最終手段は解体となるが、特に弊社がある長崎市に多い斜面地の空き家解体となると一段と多額の費用がかかる上、解体後は永遠と空き地として所有し管理し続けなければならず、どの選択肢も中々上手く進まないのが現状。
特に、最終手段の解体となると所有者自身、かなりの決断が必要になる。
例えば、
・両親が建てた家を本当に家を壊してしまっていいのか? もったいなくないのか?
・解体費となると多額だけど・・・
などなどの決断。
その手助けができる仕組みとして考えたのが、「寄付贈与型賃貸住宅」である。
「寄付贈与型賃貸住宅」で悩みや不安が少しでも軽くなればと考える。
寄付? 贈与?・・・ どういうこと?
まず、「贈与」は上記に紹介した「贈与型賃貸住宅」のこと。
「贈与」は弊社と新しい入居者間での仕組み。
そして、「寄付」は弊社と空き家所有者間での仕組み。
弊社が空き家所有者より、空き家を解体していたらかかったであろう解体費用の一部(目安としては解体費用の半分程度)を寄付としてお預かりし、それを工事費用の一部としてリノベーション工事を行う。寄付をしていただくことで、その分、家賃を抑えることが可能となる。
一人でも多くの子供たちが、ゆとりある生活、高い教育が受けられることを願っている。
この仕組みにより、解体する必要がなくなり、費用も抑えられ、「贈与型賃貸住宅」になることで「もったいない」と思う気持ちも軽減できるのではないかと考える。
ではここからは、リノベーションされたお家についてのご紹介。
今回は、不必要な間取の変更や補修は行わず、敢えて、元の状態を残したお家である。
このお家は2階建てで、ここのお部屋はリビング。もともと1階、2階ともに畳のお部屋だったが、1階はフローリングへと変えた。
お家は5SDK(築70年以上)の2階建て。2階部分は襖や障子、畳を新しくし、必要最低限の補修等を行ったのみで、そのままの状態を活かし今後も長く住んでもらえるお家にした。
古い家だからと言って悪いわけでは無い。初めて来たお家で新鮮味がありながらも落ち着けるお家である。
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回のお家は「寄付贈与型賃貸住宅」としては1件目のお家で、空き家所有者の方の「親が作った家を守りたいが出来ない」「解体するにもお金がかかり過ぎる」などの思いを形にする新たな仕組み(取り組み)です。
売買、賃貸、解体以外の新たな選択肢となれれば幸いです。
YouTube「長崎暮らし」からも、こちらのお家をご覧いただけます。
今回はリノベーションお披露目会時のライブ配信です。旧所有者さんからのご感想もいただいております。
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