大浦長屋

※現在、入居者募集は行っておりません。

現在住まれているお家とは別に、相続されたお家をお持ちの方はいらっしゃらないだろうか?
しかも、住まれている地域とは別の市外や県外に・・・。
今回ご紹介する建物のは、この2つにあてはまる。

【物件について】
・弊社の活動内容をテレビで拝見された所有者さんより、今後の建物の方向性についてご相談をいただいた。
・家族代々引き継いできたお家。長年、どのようにしたら良いか悩まれていた。
・昭和30年代築の3軒長屋
・1軒は1~2年程前まで住居として賃貸していたが、他の部屋は長いこと使用していなかった。
・各部屋1DK~1LDK

当物件も然りだが、築年数が古く、空き家が続いているお家を所有されている方が悩まれる選択肢は、
・賃貸として貸す
・売りに出す
・解体する 
が主にあげられ、

そこから続く疑問が
・賃貸に出すためのお部屋の整え(リフォーム・リノベーション)費用はいくらぐらいか?
・古い家だから、売りに出しても売れないのではないか?
・解体費はいくらぐらいか? リフォーム・リノベーションして売りに出した方が良いのではないか?
などである。

そして、所有者さんの思い等をお伺いしながら決まったのが❝リノベーションをし『3軒長屋(大浦長屋)』として貸し出す❞という内容である。


当社のリノベーションの特徴は、
住みやすやを考慮しながらも❝必要以上に壊さず、残した既存の状態を生かしながら変えていく❞ことである。


【1部屋目】

少々分かりにくいかもしれないが、Before/Afterの写真。
どちらも同じ部屋の玄関から室内を撮影した写真である。

昔ながらの建物を見ていると「昔ながらの間取だよね」や「なぜこんな間取に?」と思うことも少なくない。
今だから「なぜ?」と思うだけで、その当時はそれが普通で便利だったのかもしれない。
そう思うと、時代と共に生活習慣や生活の行動パターン、ものの見方・考え方が変わり、家の間取も変化していくことを改めて実感する。

話しは戻り、Before/Afterの写真について。
Afterでは、玄関開けてすぐの所に壁を設け、靴棚(収納スペース)を設けた。
というのも、Beforeの写真の玄関戸が開いているのが1号室目であるが、玄関から奥(台所)までが続いていた。
そう、玄関あけたら台所までが筒抜けなのである。今となっては少々(もしかすると大分)抵抗感があるため、宅配の人や訪問客からの目線を気にしなくて良い間取へと変えた。

Beforeのつくりだと、玄関先で腰をかけながら話しをしている光景が浮かんでくる。ちょっとした井戸端会議の場(コミュニケーションスペース)ではないだろうか?
❝玄関から家の中の様子が見える❞
❝井戸端会議の場❞・・・今よりも人と人との距離感が近かったようにうかがえる。

写真右側:玄関入って直ぐの通路は収納場所に。(写真左側が玄関)

2階部分。
壁を塗り替え、木枠の窓は補正を加えながらもそのまま使用。
ガラスは建てられた当時は当たり前にあった型ガラス。
雨戸も付いている。


【2部屋目】

台所の位置はそのままであるが、台所前の戸を外し、玄関側にクローゼット、台所側に棚を設置した。


ここで少し、よくある質問について…
この建物は❝3軒長屋❞であるが、「隣の家(部屋)の音は聞こえますか(漏れますか)?」というご質問をよくいただく。
正直、鉄筋などで出来ているマンション等に比べると木造は音が漏れやすい。
とはいえ、マンションが絶対的に音が漏れないかというとそうでもない。
今回の場合、隣の部屋と接する部分のどちら(あるいは両方)に押入れや物入れがある。そのことで、壁からの音が室内に響きにくくなっている。

【3部屋目】

このお部屋の特徴は2階部分の船底の様になった天井。他のお部屋の2階部分に比べて天井は低いがその分、「秘密基地」、「隠れ部屋」感満載である。

今回のお家は所有者の方からご相談を受け、色々とお話を聞かせていただき賃貸物件として使用する事が決まったが、
家賃について、「どのように決まるのか?」疑問に思われたり、興味があられる方々もおられるかと思う。
家賃は立地、周辺の賃貸物件の相場、築年数、室内の設備 等と、家主さんのご意向から決まっていく。
そして、リフォーム・リノベーションを行っている物件の場合はそこも加味したうえで家賃が決まる。

今回の「大浦長屋」も上記の内容を考慮し当社より家主さんに家賃の金額を提案させていただいた。
しかし、提示した金額よりも安いお値段で提供したいとおっしゃった。正直、これには驚いた。
一般的な家主さんの場合、「よく分からないから、お任します。」や「リフォーム(リノベーション)をしているから、もう少し高くても良いのでは?」とおっしゃるのが普通であるが、更にお安いお値段をご提案された。とても有難いことである。

何故、家主さんがお安い家賃設定をされたかというと、「少しでもお安い家賃で提供することで、古い家の更なる活用に繋がればという思い」からだった。
代々、ご家族が引き継いできたお家を自分の代で解体してしまうのは残念なことであり、解体するとゴミになる。それよりは、賃貸にして住んでもらった方が良いという思いをお持ちの家主さん。
リノベーションお披露目会にも県外からお越しいただき、イベント時のYouTubeライブにもご参加いただいた。
家主さんと同じ境遇の方々の参考にもなるような話しも聞くことができた。是非、ご覧いただきたい。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
弊社は引き続き、古い家のリフォーム・リノベーションを行い、古くなったから壊すのではなく、更に50年、60年と住めるお家(循環型建築社会)を目指して活動してまいります。

こちらの「YouTube:長崎暮らし」より、リノベーションお披露目会の様子と家主さんへのインタビュー内容を見ていただくことができます!!

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