kos~wakatake~
※賃貸物件ではありますが、現在のところ入居者募集は行っておりません。
皆さんは、古くて誰も住んで居なさそうな家を見て「あぁ。この家はもう誰も住まないだろうなぁ」と思ったり、「壊して建て直すだろうなぁ」と思ったことはないだろうか?
今回ご紹介するお家もその一つだった家。
ご近所の方や昔からこの家を知っている方々から「いやぁ~壊すと思っていた」や「改修工事していたから、新しい家が建つと思っていた」という声が多かった。
今回も当社特有の❝懐かしさ❞と❝斬新さ❞、❝敢えて残す❞がふんだんに盛り込まれているリノベーション物件である。
家全体的に現状のままでも大丈夫な箇所はそのままにし、補修や補強が必要な部分に手を加えながらリノベーションを行った。
この家はもともと、クリーニング店を経営されていた方のお宅で住宅兼店舗として使用されていた。
屋根の上に木枠だけ残った写真があるが、クリーニング店の洗濯物干し場だった場所である。
昔からここをご存知の方から「お店から蒸気がよく出ていました」と教えていただいた。
天気が良い日に、屋根の上に洗濯物が並び、お店より白い蒸気が出ている光景が浮かんでくる。
ある世代には懐かしく、ある世代にはレトロな光景である。
古い家は水回りが心配と言われる方は多い。このお家の水回りはどれも新しいものに交換。
すぅっと、縦一本に広がるもこの間取もお家の特徴の一つ。面白い造りである。
台所も新しく、リノベーション前よりもゆとりのある広さに。
右側スペースはパントリースペース。
〚写真右側〛もともとあった土壁の土を落とし出てきた竹小舞。そして、その竹小舞を活用したパーテンションと屋根の上にあった洗濯物干し場を解体し出てきた木材で作ったカウンター。
このお家にはたくさんの木枠の窓や戸がある。
年季が入った深い茶色は年月が作り上げた色であり、古いからこそ出せる暖かみある色である。
木枠で型ガラスを使用したオシャレな引戸。
建築当時(昭和33年)からこの家にある木材を再利用した床。
リノベーション後にお披露目会をした際、お越しいただいたお客様方から色や質感で好評だった、建築当時からある木材を利活用した床。
知らず知らずのうちに新しいものからは得られない、古いものだから得られるものに惹かれていく。
こちらはクリーニング店を営まれていた際、作業場だった場所。(現在は使用できないが)当時のブレーカーはそのまま残っている。
2階に続く階段。リノベーション前は階段下に勝手口があった。現在は光が入る壁へと変えている。
冒頭でもご紹介したように、ここは住宅兼クリーニング屋さんだった家。
今も実は住宅兼店舗として使用できる家であり、ここからは店舗部分のご紹介。
〚写真右側:木製のカウンター〛木材の色が異なるが、こちらもこのお家をリノベーションする過程で出てきた木材を再利用したもの。
土足可の店舗部分の深い茶色の床は以前のままで、所々に見られる釘やフックも敢えてそのままである。
使用用途としては物販を想定している。
窓からは気持ちの良い日が差し込み、暖かみのある木材の色も相まって、少しすっくりとした時間が流れそうな店内。
店内に広がる商品とお客さんとの楽しいやりとりが想像できる、そんな空間である。
〚写真中央〛木枠の戸は別の場所にあった引戸で当社事務所近くの解体現場からいただいてきたもの。解体されていたお家にも、まだまだ使用できる木枠の戸や昭和レトロ好きにはたまらない型ガラスが残っていた。木枠の戸の大きさ、デザイン、色あせ感が当社が手掛けるリノベーションのお家に合いそうだったので解体業者さんにお声がけをし譲っていただいた。
最後までご覧いただきありがとうございます。
❝敢えて残した❞部分に昭和レトロ感の❝懐かしさ❞と❝斬新さ❞が組み合わされたリノベーションはいかがでしたでしょうか?
楽しんでいただけましたか?
当社ではまだまだ築年数が古い物件のリノベーションも行っており、当HPでもご覧いただけます。
「古いから」と言って、そのままにしていたり、壊していくのではなく、
住めなくなる前に一軒でも多くの古い建物を利活用し残していく。
新しい家だけでなく、古い家をリノベーションし更に住んでいく社会(循環型建築社会)も住宅常識の一つの選択肢となれるよう活動を続けて参ります。
YouTube「長崎暮らし」からも、こちらのお家をご覧いただけます。
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