north・lightの家(法人向け贈与型賃貸住宅)

(※只今、こちらの物件は入居者募集を行っておりません。)

長崎市はすり鉢状の地形で坂の街(階段の街)と呼ばれ、坂の途中や上に家が建ち並ぶ光景は珍しくなく、
それが当たり前となっているが、近年、長崎市は人口減少にプラスして平地に新しいマンションが建ち、
坂の途中や上にある古くなった家の空き家も多くなってきている。

しかし、古くなった空き家だからと言って人が住めない訳では全くない。
リノベーションをすることで古くとも新鮮味のある家となり、
その中にもどこか懐かしさを感じることができる家へと変えることができる。
今回ご紹介するリノベーションした家も坂(階段)を上った所にあり築60年の家ではあるが、
そんな家に仕上がっているのではないだろうか。

そして、「贈与型賃貸住宅」の第2弾となる「法人向け贈与型賃貸住宅」でもある。

「坂(階段)を上った所にあるのは想像できる。しかし『贈与型賃貸住宅』の第2弾と言われても、
そもそも『贈与型賃貸住宅』って?」という方も多いかと…。

リノベーションしたお家のご紹介の前に、まずは弊社が開発した「贈与型賃貸住宅」と「法人向け贈与型賃貸住宅」についてご説明させていただきたい。




贈与型賃貸住宅について

今回は贈与型賃貸住宅の第2弾「法人向け贈与型賃貸住宅」であるが、第1弾は「(個人向け)贈与型賃貸住宅」であった。
ここからは、
1.「個人向け」と「法人向け」 2つの贈与型賃貸住宅に共通する仕組みと趣旨
2.「法人向け贈与型賃貸住宅」の仕組みと趣旨
3.「贈与型賃貸住宅」のメリット
についてご説明させていただきたい。


1.「個人向け」と「法人向け」 2つの贈与型賃貸住宅に共通の仕組みと趣旨
漢字だけだと少し難しい内容に思われるかもしれないが、仕組みはシンプル。

入居当初は賃貸住宅として住み続け、10年後に賃貸のまま住み続けるか、贈与(土地建物を無償)で譲り受けるかの選択が自由にできるという仕組み。

なぜ10年か?
それは子育て世代の高校進学や大学進学時期を想定した年数である。
子育て世代において高校進学や大学進学時は最も教育資金の負担が大きくなる時期だと思われる。
その時期に家を贈与で譲り受けることで家賃の支払いがなくなり、家計への負担が軽減できると考えた。

しかし、この「贈与型賃貸住宅」は子育て世代だけが対象ではない。
自分の家が持ちたくても、収入や就労状況により融資が上手く利用できない方、
若い世代の方で将来自分の家が欲しいと思っている方にも活用していただける仕組みである。

2.「法人向け贈与型賃貸住宅」の仕組みと趣旨
まずは、「個人向け」と「法人向け」の違いついて。
2つの違いは誰が借りて、誰が住むかという点である。
「個人向け」の場合はその名前の通り、個人が借主で殆どの割合で借主が住んでいる。
しかし「法人向け」の場合は、企業(法人)が借主となり社宅として借上げ、その企業(法人)の社員さんが住むという点が異なる。

では、家賃の支払い方法はどうなるか。

社員さんは企業(法人)に賃料の一部を支払い、企業(法人)は残りの家賃を足して貸主(弊社)へ家賃を支払うという仕組み。企業(法人)は足した家賃分を地代家賃として経費計上することができる。
企業(法人)が社員さんに提供する福利厚生(家賃補助)と同様の考え方である。

そして、10年後にそのまま賃貸として住み続けるか、贈与で譲り受けるかの選択が自由できる。
10年後に選択するのは企業(法人)、社員さんのどちらでも可能である。

企業(法人)にとって社員さんに健康で豊かな生活を送ってもらうことは大切なことではないだろうか。
シングルマザーやシングルファザーをはじめ、子育て世代の社員さんに住んでいただき、
10年後の高校進学時や大学進学時に、社員さんの家計負担が軽減できればという思いで考えたのが「法人向け贈与型賃貸住宅」の始まりである。

企業(法人)にとっては❝社員さんの定着❞に、社員さんにとっては❝持ち家が得られる❞ことに繋がっていき、企業(法人)と社員さんの信頼関係を深めることができるのではないかと期待している。


3.「贈与型賃貸住宅」のメリットについて
メリットは4つ。

1.マイホーム取得支援策として
 既にご説明させていただいた通り、10年間賃貸住宅として住むことで、その後は土地建物を無償で取得できる。

2.斜面地の活性化3.空き家対策
 長崎市は「坂の街(階段の街)」と言われるほど坂道・階段が多く、高い所になるほど空き家も多い。
 坂道や階段を上った場所にあるのは、当物件(north・lightの家)も然り。

 弊社のリノベーションは、ただ新しく作り変えるのではなく、
 古いものだから持ち得る輝きや、時を重ねたものにしかない価値を見出し、古いものと新しいものを組み合わせながら完成していく。
 世代によっては「懐かしく」、また違う世代によっては「斬新」なデザインと捉えていただけるように仕上げている。
 
 リノベーション物件を気に入っていただき、賃貸として住み、10年後に贈与で譲り受け、更に住んでいただけたら、斜面地の活性化と空き家対策が同時に可能となる。


4.環境対策
 解体せず活用し、残していくことで壊した後に出るゴミの削減、新しく建てないことで使用する材料の削減へとつながる。
 弊社がリノベーションを行う理由(目的)は、「古くなったから」と言って家を壊していくのではなく、一軒でも多くの古い建物を活用し、残し、古い家を更に住み継ぐことができる家へと変えていくことで循環型建築社会の市場創造へと繋げることである。
 

 
 



ではここからは、リノベーションされたお家についてのご紹介。
今回のお家で行ったリノベーションは主に間取の変更、床の張替え、壁の塗り替えや張替えである。
建具や窓はそのまま使用している。

まずは、昭和のレトロさが感じられる玄関。

内覧いただいたお客様からよくいただく質問の中で多いのが「壁はこのままですか?」という質問である。
クロス(壁紙)を使用せず木材の模様をそのまま活かした完成形であるため「このままです」とお答えする。
初めて当社のリノベーション物件を内覧された方は驚かれる方が多いが、何度も別の物件にもお越しいただいているお客様からは「これもありね」と思っていただけているのではないだろうか。

でも実は「このテイストの壁が好き」というお声も少なくない。

こちら↑はダイニングの写真。
リノベーション前は押入れがある和室のお部屋であったが、眺めが良いこの場所はリノベーション後、LDKとして活躍する。
システムキッチンは別の物件より持ってきたものを再活用し、家の雰囲気に合わせたタイル仕上げにした。


突然ではあるが…この家は「north・lightの家」という名前であり、
由来は北向きの斜面に位置していることからであるが、
リノベーションにより北側の安定した光を心地よく感じていただける物件へと生まれ変わることを期待して「north・lightの家」とした。
北向きの家と言えば、「日中でも部屋が暗く感じる」と思われることが多い。
しかし、この家は高台にあるお陰で、紹介した様に眺めが良く、開放的で北向きの家を感じさせない明るさである。

LDKから見える景色がこちら↓

写真では分かりにくいかもしれないが、とても解放感あり坂(階段)を上ってきた❝ご褒美❞とも言える眺めである。
さすがに山に登った時に感じる解放感まではなくとも、
毎日この眺めで癒されるのではないだろうか。
戸建で高台にある為、多少騒いでも近所迷惑にもならない。
この眺めを見ながらの食事会や夜景も楽しみである。
(リビング部分はもともと、広縁側だった場所である。)


和室と広縁側だった所がリノベーション後はLDKとなったが、
「リノベーション前のキッチンは?」というと、今もそのまま残し、洗面脱衣所となっている。

そしてまた、元々あった洗面所もそのまま残している。

複数人で生活していると朝の洗面のタイミングが大変であるが、2ヶ所あるためその心配も軽減される。

壁は補修を行い、裸電球を新たに設置したが、換気扇や設置物は前よりある物を使用。以前の所有者さんは器用な方だった様で、少しずつ修理しながら大切に暮らされていた事が感じられる家である。

奥の部分に元々あった洗面所とお風呂がある。
リノベーション前はキッチンと洗面所、お風呂が並んでいた間取である。


新築の家は全てが新しく、きれいではあるが、
中古の家には古くとも、「古い家」だから出せる味わいや懐かしさがあり、不思議と初めて来たお家でも居心地が良い。
しかも、リノベーションされた家はそれに新しさも加わる。
当物件を内覧されたお客様からも「すごく居心地が良い」、「長居しちゃう」との声をいただいた。


ここまで、「north・lightの家(法人向け贈与型賃貸住宅)」についてご説明、ご紹介をさせていただいた。

「贈与型賃貸住宅」を初めて耳にされた方も多いと思われる。
当社も今回が第2弾であり、更にこれからも取り組んでいきたいと考えている。
取り組むことで
「贈与型賃貸住宅」4つのメリットへと繋がる人や地域が増え、
実家が持ち家の子供たちが増え、人の集まる「坂の街」を地元の人や地元以外の人が好きになり、
将来、子供たちが自然と古い家やモノを大切にする社会が構築されることが望ましいと考える。

私たちのこの小さな活動の原動力は10年後の子供たちの成長にあります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

↓YouTuber 品川さんの「長崎暮らし」でもこちらのお家を見ることができます。

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