大正古民家~これからも百年~

「空き家となった古い家」=「解体」と思われがち。
しかし「空き家となった古い家」でも、リノベーションをすることで更に、もっと住み続けることができるお家はまだまだある。


ご紹介するお家は長崎市内では残っている事が珍しい、大正時代に建てられた(築96年)お家。
以前の所有者の方が大切に時代に合った暮らしができるようリフォームをされ、それを引き継ぐかたちで弊社がリノベーションを行い、現在は賃貸物件となっている。

弊社のリノベーションの特徴は古くともまだまだ活かせる箇所は残し、既存の箇所と新しい箇所が混在しているところである。


玄関写真:(左)リノベーション前/(右)リノベーション後

玄関入ってすぐの和室(2畳)部分。

冒頭に弊社のリノベーションの特徴は「古くともまだまだ活かせる箇所は残し、既存の箇所とリノベーションを行った箇所が混在しているところである」とご紹介をした。

どこが混在したところなのか・・・
実際に内覧されたお客様の中には❝築100年近いお家だと聞いて見に来たけれど、古いところは残っていないんだね❞と少々残念がられる方も居られ、ご説明すると❝なるほどね❞と納得していただけた。

「混在しているところ」とは木材の色が明らかに違うところで、濃い茶色(こげ茶)の部分が既存の箇所、肌色の部分(新しい木材の色)がリノベーションを行った箇所である。
柱や梁、鴨居、長押、建具、棚のほとんどが既存の箇所であり、ところどころに艶がある。そのため、❝磨いたんですか❞とお尋ねなる方も居られたが、磨いてはいない。現在の倉庫となっている部分に釜戸があった形跡が残っていたことから、釜戸からの煙が室内まで届き、すすけたものを拭きあげていたのではないかと思われる。そして、現代でも拭き上げていた箇所の艶が出ているのではないかと推測される。

まっすぐにのびた廊下。まっすぐ伸びる廊下は見ていて気持ちが良い。  ※こちらの写真で❝混在しているところ❞が楽しめるのではないでしょうか。

【左側】リノベーション前 (リノベーション前も時代や生活に合わせてリフォームがされている。)/【右側】リノベーション後

洗面所(左側)は以前は台所だった場所。シンクはそのままで広い洗面台として活用。手洗いや洗濯などがしやすい場所となった。 写真右側はパントリーである。



こちらは2Fのお部屋。障子を張り替えたり、畳を新調しただけで写真に写っている部分はほとんど変えていない。

写真右側の壁はリノベーションにて新しくした部分。リノベーション前は襖で隣のお部屋と仕切られていた。襖を壁に変えたり、棚を新調したことで個人スペースがより充実されたお部屋となった。

縁側部分の写真。自分の部屋や書斎に縁側があると外を眺めながら寛げ、より自分だけのスペースが出来上がる。

左側の写真はリノベーション前の写真。現在は倉庫として活用している(右側の写真)。昔は火をおこし、料理をしたりご飯を炊いていたのではないかと思われる場所である。

バイクが停めらるほどの広さがあり、多趣味の方の作業スペースとしても使用できる。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

これからも
リノベーションを行い、
「古いから」と言って壊していくのではなく、
一軒でも多くの古い建物を活用し、残していき、
古い家を更に住むことができる家へと変えていくこと(循環型建築社会の市場創造)を目的とした活動を行って参ります。

↓YouTubeの「長崎暮らし」でもこちらのお家を見ることができます。

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